
今年の夏くらいから流産経験をされた患者さんが多く来られるようになりました。
初期の流産のほとんどは染色体異常と言われており、それを鍼灸で回避することは難しいのですが、ご自身の免疫によって受精卵を攻撃してしまう要因に対しては、免疫の向かう先を受精卵から逸らすという効果が鍼灸にはあります。
しかしそれ以上に重要なのは質の良い卵子を育てることです。
これには継続的にコツコツと治療を受けていただく必要があります。
このコツコツをしっかりと重ねた人に結果が早く訪れる症例を多く見ています。
また、3か月まではしっかりと通っていただいたけれど、それくらいからご自身で来院頻度をコントロールされ、なかなか良い結果に結びつかない例も残念ながらあります。なぜなら自己判断で来られるポイントがずれているからです。
妊活・不妊治療の中で鍼灸が得意としていることをいかんなく発揮させてほしいから一緒にコツコツ頑張りましょう。
流産予防のために体外受精の着床前診断というのがあります。
染色体異常などの検査を行ってから子宮の中に受精卵を戻し着床させます。
これは高額で出来る病院も限られています。
倫理的な是非も問われております。
妊活・不妊治療をしているご夫婦からはなぜ?という疑問が拭えないと思います。
流産はとっても辛く心身ともに大きなダメージを持つものだから。
しかし「人工的な方法でしか望まない」人も少なからず増えており、それをさして「どうなの不妊治療?」と当事者以外の人が感じる違和感もあります。触れ合うことなく子供が出来てしまうからです。
現状、この着床前診断に理解を得て必要な人が受けられるようになるには結構な高さの壁があると感じています。
ひろせはりきゅう院では患者さんとしっかりと相談しながら
必要と思われる方へは妊娠後も少しの間継続して治療を受けていただくことをお勧めしています。
第1の予防は妊娠する前の身体づくりをコツコツと頑張ることです。
これが大変で、途中で心が折れることも自ら体験しています。
だからこそ力になりたいし、そこでもうひと踏ん張りできるようしっかりサポートさせていただきます。